北海道内の広葉樹で多く自生するダケカンバをバット材に利用できることがこれまでの研究で明らかになり、9月14日(土)の福岡ソフトバンクホークス戦(札幌ドーム)開始前に北海道水産林務部、北海道立総合研究機構森林研究本部林産試験場から北海道日本ハムファイターズの田中賢介選手に北海道産ダケカンバ製バットが贈呈されました。
バット材として長く使われてきたアオダモは資源が枯渇してきた一方、ダケカンバは北海道の広葉樹で蓄積量が多いもののこれまで紙の原料のパルプになることがほとんどで、北海道の本間俊明林務局長は「付加価値の高い利用ができないか、バット材として活用に向けて研究を重ねてきました」と説明。材質や強度がメイプル、ホワイトアッシュに近いことが分かり、8月に札幌ドームで田中賢介選手らが練習で試して「公式戦でも十分使える」と感触を伝えたことから、プロ使用バットの製造と今回の贈呈に至りました。
北海道の中田克哉水産林務部長から「これを機会に多くのプロ選手に使っていただくきっかけになれば、と思うとともに、田中賢介選手にはぜひこのバットで通算1,500安打を達成していただきたい」とエールが贈られ、田中賢選手は「北海道の木とともに現役最後の最後を頑張るのも何かの運命」ときっぱり。「柔らかさとしなやかさを感じますし、このバットで達成したい。道産のものを全国、世界へPRできるよう、やれることをしっかりやっていきます」と笑顔で話していました。
材質が大リーグやプロ野球のバット材として現在主流になっているメイプル材に近いことが研究で明らかになりました。
田中賢選手による試打(8/2)