2017.06.11 SUN
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広報レポート<オールド・ルーキー、10年目の初勝利>

先制本塁打の西川選手
プロ初勝利の村田投手

最後を締めた守護神・増井投手からウイニングボールを受け取り、満面に笑みを浮かべました。そして、栗山監督との記念撮影を終え、お立ち台に上がった村田投手の目には、涙が浮かんでいました。西川選手のヒーローインタビューがひと段落し、自分にマイクが向けられると、思うように言葉が出てきませんでした。「たくさんの人に応援してもらって、ここまで来ることができました」。時折、声を詰まらせながら10年分の想いを吐露する姿に、4万人を超えるスタンドから温かい拍手が送られました。

2007年のドラフトでジャイアンツからドラフト1位指名。脚光を浴びてプロ野球の世界に飛び込んだ男は、いきなり壁にぶち当たり、2008年からの3年間で一度も一軍登板を果たせませんでした。2010年の12球団合同トライアウトに参加したものの、声をかけてきた球団はなし。どうしても野球を諦められず、アメリカに活躍の場を求めました。もちろん単身。6年間、シーズン中に日本人と接する機会はほとんどありませんでした。ファイターズ入団後には、会話の中で「日本語でどうやって表現すればいいか忘れた」と苦笑いすることもあったほどです。右も左も分からない環境に身をおいて、野球に没頭する生活。そこで培われた“ハングリーさ”こそ、若手選手の多いファイターズが求めたものにほかなりません。ファイターズの一員として4月13日にプロ初先発。それから5試合目で、ついに初めてのウイニングボールを手にしたのです。

先頭打者に中前打を浴びながらも、次打者を遊ゴロ併殺に抑えて流れに乗りました。最速は145キロ。立ち上がりから飛ばしました。5回1失点。5試合目で初めて4点以上の援護をもらい、6回からはチーム自慢の中継ぎ陣に託しました。「きょうは助けてもらった。これからは自分が引っ張るくらいのピッチングをしたい」と感涙にむせびながら、決意を表明しました。

「オールド・ルーキー、村田です」

32歳0ヶ月。球団史上2番目となる高齢でのプロ初勝利を挙げました。ルーキーとベテランの同時に持ち合わせる右腕の物語は、2017年、札幌ドームで新しい章に入りました。

先発投手コメント

先発の村田投手

村田投手
<5回 69球 打者20 安打6 三振2 死球1 失点・自責1>

「4回までは良かったんですが、1失点した5回はもったいなかったですね。変化球に頼りすぎました。同じように気を付けていた援護をもらった直後の4回は、良かったんですが。(大野選手にも)いいリードをしてもらいましたし、野手にも点を取ってもらって楽に投げることはできました。感謝しています。ただ先発はもう少し長いイニングを投げないといけないので、次回はちゃんと仕事をできるようにしたいです」

栗山語録

栗山監督

Q.村田投手がプロ初勝利
「単身、アメリカに渡ったりと、いろいろなことがあったと思う。村田らしさ、村田の感じ、特長を出してくれた。今日はいろいろな思いがあったと思う。力も入るだろうしね」

Q.西川選手が3回に決勝の先制2ラン
「あそこの場面は、本当にハルキらしさが出ていた。タイシ(大田選手)もなかなか(相手投手が)つかまらない中で、よくやってくれた」

Q.4回に中島卓選手が2死から左前適時打
「大きかった。本当に大きい1本だった」

Q.大田選手が7回に2試合連続の右越えソロ
「あっち(右翼)側に、しかも札幌ドームで打った瞬間(に本塁打)というのは彼らしかった」

Q.交流戦は残り6試合
「本当にこの交流戦は苦しんでいる。残りの6試合で、どう勢いをつけられるか、を考えていきたい」

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